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標高1,022メートルのパトロール


    一昨年8月の豪雨災害で通行止めとなっていた日勝峠の再開通から早や3ヶ月。
 これまで事件事故の発生を防ぐべく様々な取り組みを進めて参りましたが、正月明けの1月14日、「バックカントリー」(※略称「BC」:人工的に作られたゲレンデではなく天然の雪山を滑ること)のため、この地を訪れていた静岡県のスノーボーダーが重傷を負い、救助されるという山岳遭難が発生しました。

 BCはかつて山スキーと呼ばれ、冬山やスキーの経験、スキル、そしてマナーに通じた上級者のものでしたが、近年、動画サイトやSNSの普及もあって大衆化が進み、今や日勝峠の頂上付近の駐車帯は、週末、「なだれ注意報」が発表される中、BCのためにこの地を訪れた方が乗ってきたレンタカーや道内あちこちのナンバーを付けた車で溢れかえっております。

 BCを紹介するブログやガイドブックには堂々と、

     
「○○の横に広い駐車場がある」

     「○○の路側帯に駐車可能」

等と載せられておりますが、そもそも駐車帯は無料の駐車場ではなく、吹雪や事故等の際に待避するための非常用スペースですし、路側帯内に車を停める行為は違反であり、何より、積雪で道幅が狭くなっている中、交通量頻ぱんで大型車が行き交うのにギリギリな片側一車線の道路を更に狭めてしまうという迷惑かつ危険きわまりない論外な行為でもあります。

 

 以下は週末の昼下がり、頂上付近をパトロール中に出くわした光景です。
 BCには相当な時間と体力、スキルを要しますが、日没まで3時間余りという時間帯にこれからBCを開始しようとこの地を訪れた父子がおり、満車状態の駐車帯に無理矢理駐車すべく、乗ってきた車両の鼻先を駐車帯に無理に突っ込み、車体の後部を道路にはみ出したまま停め、後部のハッチを開けて車道上で悠々と荷下ろしをしておりました。
  
    これだけでもビックリなところ、そのご子息である小学校低学年の男の子は、スキー遠足にでも出かけるような軽装ではしゃいでいましたが、やがて道路の反対側に渡るべく、ろくに安全確認もせずに国道に飛び出すという「暴挙」(無理な横断)に出ており、道行く車からクラクションを鳴らされておりました。(当然、厳重に注意指導のうえ、お車の移動をお願いしました。)
 
   
 再開通により、誰もが1,000メートルを超える険しい日高山脈の頂上付近まで手軽に行き、BCを楽しめるようになりましたが、裏を返せば、冬山の安全に関して何の知識も経験も持ち合わせていない素人が、安全管理がされているスキー場で滑るかのような安易な感覚で冬山を登っているということでもあります。 

 「もんけい」は、悲惨な遭難や交通事故、渋滞等を防ぐべく、今後も標高1,000メートルを超える天空のパトロールを続けて参ります!
平成30年 2月                 
門別警察署長   近藤 研一郎
  
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